一緒に帰る

吉祥寺を離れて、丸2年が経つ。今の家を更新してしまった。井の頭公園が恋しい。しかし、前ほどはノスタルジックな気持ちにならなくなった。

 


それでも月に一回は吉祥寺へ帰る。仕事だったり、呑みだったり、打ち合わせだったり、なんだかんだと言い訳にして仲間たちに会いに行く。

 


8年前、吉祥寺に引っ越す時、山崎紗也夏先生は「ここは磁場が強いから、抜け出せなくなるよ。」と言っていた。その通りだと思う。アデル、海斗くん、まーくん、その他大勢の友達がいた。あんびるはるかも近所だったからよく打ち合わせという名目で夜中に中華を食べたり、公園を散歩したりした。

 


今は、あの時代と言っていいのだろうか。もう皆、別々の場所へ引っ越してしまった。それぞれ、何かしらの関わりがあるが、あの街に"一緒に帰る"という行為(こと)はない。俺だけが今も引きずっているのだろうか。馴れ合いじゃない、あの時代は皆にとってどう映っているのだろうか。

 


レオナが気を利かせてくれたのか、こういう催しがある。画像参照

 

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https://twitter.com/warp123/status/1577937322867593216?s=21&t=2G2fe0Jts8xX4_yt7fp3yA


巣立って丸2年。俺なりに戦ってきた。未だ、生傷も絶えない。少しは癒されてもいいのかもしれない。憐れみを分けてくれてもいい。俺はそんなに強くないから。という日になれば幸い。

 


笑いに来てくれ、それを笑い飛ばすから。

 


暗闇の中、公園のベンチに横たわり、鈴虫のオーケストラに身を任せ、井の頭線が走る音に回想を重ねた。昔、付き合っていた女のこと、冷たかった足裏とフローリング、病的なまでに集中して作った『大東京音像』。あの日々から、だいぶ遠ざかったのか、自分の横顔が滑稽に見える。一体、何をあんなに怖がっていたんだろう。毎晩逃避行。

 

 

https://milestone.tunecore.co.jp/milestones/TSU9UdeKKeq1YjlSqWBO?category=artist_play_count

 


(ストリーミング10万回再生、本当にありがとう。)